2022年11月15日発行 第243号

自信と謙虚

 名古屋の栄中日文化センターで、現代中国について学んでいます。講師は名古屋外国語大学名誉教授の川村範行さんです。カルチャーセンターではありますが、かなり専門性の高い講義を受けることができ、行くたびに中国理解が深まるのを感じています。
 今月は、中国共産党第20回全国代表大会を経て三選された習近平体制についての解説がありました。その中で、忠誠心の強い人を政治局常務委員にそろえて、習近平の一強体制が進んでいくとのマスコミ解説に対し、異なる視点からの説明がありました。
 それは、長年仕えてきた忠誠心の強い部下ならば習さんにも諫言(かんげん)をすることができ、暴走を止めることができるのではというものです。 諫言(かんげん)とは、目上の人の過失などを指摘して忠告することです。確かに強いリーダーは怖ろしく、その意見に対し異論を唱えるには相当な覚悟が必要ですから、おもしろい分析だと思いました。
 日本には強いリーダーが少なくなったので、 私は強いリーダーを待望しています。しかし、強いリーダーは強い自信家であるわけで、時に謙虚さの欠如から失態を演じ、民主主義の国では生き残ることが難しくなっています。これは大変残念なことで、日本社会にとっての損失であると思っています。
 リーダーのみならず、私たちも何かを為さんとすれば、強い自信を持つことは必要なことだと思います。しかし、この自信は「一応のもの」「仮のもの」でなければならないと、松下幸之助さんは述べられています。自信を持ちつつも謙虚さを失わないようにするには、どうすればいいのでしょうか?私は元善光寺の住職の作といわれている次の言葉で、自分を戒めています。

「高いつもりで低いのが教養」
「低いつもりで高いのが気位」

「深いつもりで浅いのが知識」
「浅いつもりで深いのが欲望」

「厚いつもりで薄いのが人情」
「薄いつもりで厚いのが面(つら)の皮」

「強いつもりで弱いのが根性」
「弱いつもりで強いのが自我」

多いつもりで少ないのが分別」
「少ないつもりで多いのが無駄」
CPS総合法務事務所
所長 加藤健治

脳を縮める行動,脳を成長させる行動(その1)

 今回から,東濃信用金庫さんが主宰して下さる若手経営者向け「とうしん青経読書会」で読んだ本,聞いたお話の中から,脳を縮ませ,機能を低下させてしまう行動と,反対に脳(海馬,前頭葉)を成長させ,記憶力などの機能を高める行動について,紹介したいと思います♪
 現在,スマートフォン(スマホ)を通じて,インターネットに関わることを一切しない,というのは,もはや考え難い世界になっていることが分かります。
 パソコンと異なり,簡単に持ち運べる,携帯できるスマホは,情報を得たり,SNSで交流したりなど,いつでもどこでも簡単にすることが出来る便利なツールです。
 しかし,一方で使い方を間違えると,人間が人間らしく活動するために最重要ともいえる「脳」を破壊させてしまうようです…特に,子ども,若年者には危険なようです…
 実際に,精神科医である著者ハンセンさんの住むスウェーデンでは,睡眠障害の治療を受ける若者の数が2000年ころと比べて8倍ほどになっていて,精神的不調で受診する人がますます増えている,とのこと。これには,スマホの利用による脳への影響が大きいようです。
 どんな行動が脳の萎縮に繋がり,どんな行動が脳の機能を高めるのか・・?
 これに「スマホ」はどのように関わっているのか?
 子どもたちは,どのように「スマホ」に関わっていくべきなのか?

 ところで,みなさんは,どのように「スマホ」に関わっていますか?
 毎日,使用していますか?どのくらいの時間,使用していますか?
 私は,小さな画面でやりとりするのが苦手なので,今でも出来るだけパソコンを使うことが多いですが…やはり,スマホを使っている時間も増えてきています。
 私が,書籍などを読んで学んだことを3つ,次回から順番にお伝えします。
岐阜県多治見市大日町21 大日ビル3号
多治見ききょう法律事務所 弁護士 木下貴子

本との出会い〜読書の秋〜

 皆様にとって自身の人生を変えた本、或いは本の著者っていますでしょうか。今回は私にとって最も影響を受けた本(著者)を紹介いたします。
 30年近く前になりますが、歴史についてもう一度しっかり勉強したいと思い、出会ったのが、上智大学名誉教授の故・渡部昇一先生の書いた「アングロサクソンと日本人」でした。本の帯に、「先生!イギリス人はいつからイギリス人になったんですか?」と書いてあり、日英比較文化論とありました。そこで、「じゃあ僕はいつから日本人なんだろう?」と考え、調べたくなった事を今でも覚えています。当時の私はアングル(アングロ)人とサクソン人の違いすら知りませんでしたから、この本を読破するのにとても苦労した覚えがあります。
 先生は英文法の専攻ですが、英文学以外にも、歴史・政治・経済、哲学や思想・宗教に至るまで全てに精通されています。 それ以来、先生の著書を読みあさり現在に至る訳ですが、先生のおかげで、少しはまともな社会人になれたように思います。折角ですから少し紹介しますね。
 先生は、外国人に日本の皇室について説明する時、天皇の存在とは「キリスト教が来るずっと前のあなた方の祖先である古代ゲルマン人の酋長が今に至るような感じですよ」と解説すると「そんな昔から繋がっているのか」と驚いて、彼らはスッとイメージが湧くそうです。と、このような内容で本書は宗教や民族の比較をわかりやすく解説されています。
土地家屋調査士 奥村忠士

勉強をするメリット

 今月は娘の誕生日があり、おかげさまで彼女も13歳になりました。思春期の子育ては、幼いうちのそれとはまた別の大変さがあって、毎日がなかなかデンジャラス。中学入学は、環境の変化にプラスして思春期の女子のスモールグループの難しさが加わってくるので、小学校入学以上に大変ですね。
 娘に言っても言っても(×100回!)響かないようなので、活字にしますが・・・
 ≪勉強はした方がいい≫。
 私は早稲田大学を出ても所得ゼロでしたし、大学なんて行っていなくても稼いでいる経営者さんをたくさん知っています。 勉強ができることが、人生の中でどう成果を上げるかは、人によって様々なので「将来のために」という話ではありません。
 「今」だけを見ても、勉強はした方がいいです。 「毎日やると決めたことをやる」。その繰り返しができれば自信になります。勉強のいいところは、コスパの良さです。運動や音楽は努力が結果に結びつかないことが多いけれど、中学程度の勉強なら、やった分が点数として見える形で結果に結びつきます。「自分は努力できる」という自信だけでなく「結果を得られる」という自信までつくのです。周りの人の些細な言動に左右されない自分になれるので、思春期のスモールグループの中でモヤモヤしている女子には大変お勧めです。さらに、「類は友を呼ぶ」で、自分をもっていて自分と周りが違ってもアレコレ言わない子が多い環境に身をおくことにつながります。また、「わからないことをわかるようにする」という行為が染み付いていれば、「わからないこと」に対するストレスを感じにくくなります。それは、学問に対することだけでなく、周りの人に対することでも同様です。 ついでに、勉強ができれば先生たちも適当に放置してくれて、あまりうるさいことを言われずに済みます。
 結果として、思春期の子どもに、勉強は大変お勧めなのです。
 どなたか、娘に会ったときに、前段落を音読してください。
エール行政書士事務所 行政書士 鈴木亜紀子

発行者
岐阜県多治見市大日町86番地
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株式会社CPS総研
東濃相続サポートセンター
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