2023年12月15日発行 第255号

大谷翔平の愛読書
 ドジャースへの移籍が決まり、日米のマスコミが大騒ぎの大谷翔平選手。その契約金額は10年で総額1015億円。1年あたりでも、中堅上場企業の純利益に負けないくらいの金額で驚きです。同時に、これだけの大金を選手に払えるメジャーリーグのビジネスにも驚かされました。どのように回収するのだろうかと、三菱UFJ銀行さんから頂戴した大谷選手のカレンダーを見ながら、思いを巡らしました。
 大谷選手は、実力、人柄、ルックスなど非の打ちどころがなく、彼のような日本人が世界から称賛されるというのは、実にうれしいですね。日本人に自信と誇りをもたらしてくれて、お礼を言いたいです。加えて、大谷選手の愛読書が、『運命を拓く』中村天風著というのは、私にとって特別な親近感につながっています。
 大谷選手は、花巻東高校の硬式野球部に在籍していた頃『運命を拓く』に出会い、2017年メジャーへの挑戦を控えて、改めてこの本を手に取ったそうです。そして、2018年にア・リーグ新人王に輝くと、大谷選手の愛読書として、この本は俄然、注目されることとなりました。
 著者の中村天風は、1876年に東京で生まれました。ある偶然からインド北部のヨーガの里で修行し、日本初のヨーガ直伝者となりました。後年、心身統一法を創案。その教えは、「天風哲学」と呼ばれ、松下幸之助、稲盛和夫などの一流の経営者や多くの成功者を魅了し、精神的支柱となっています。
 中村天風は私の最も尊敬、敬愛する3人の偉人のうちの一人です。『運命を拓く』については、2012年に購入して読み込み、今も机上の手の届くところに並べてあります。この本の原題は、「天風瞑想録」であり、ヨーガの里で天風が悟った「真理」のすべてが集約された1冊と言われています。
 大谷選手のような強い精神力を手に入れたいとお望みなら、『運命を拓く』を是非ご一読ください。また、私の師匠である池田光さんの『中村天風「運命を拓く」を読む』も、同書の解説本としてお薦めいたします
CPS総合法務事務所 司法書士 加藤健治
著作権侵害すると,どうなる?
侵害しないために注意すべきこと(その8)
 今回も引き続き「著作権」について,お伝えします。著作権を侵害すると,どのような場合が犯罪行為となり,どのような処罰があり得るのでしょうか?
著作権法の改正により,刑事処罰の対象行為も拡大していますので,注意しましょう。
 違法なアップロード・送信と知ってダウンロードする行為は,平成21年改正により違法となり,平成24年には刑事処罰の対象となりました。違法な音楽配信サイト,ファイル共有サービスなどの増加などによって,アップロードをする側(送信する側)のみを処罰対象として規制するだけでは,著作権の侵害を抑止出来ないと考えられたためです。
 著作者でないものが著作者に無断で掲載,アップロードしている著作物の場合,それが違法な行為であることは,容易に分かりますから,「違法なアップロードとは知りませんでした」ということは簡単には通らないので,気をつけましょう。
 もっとも,いわゆる「海賊版」と知らずにダウンロードするような場合もあるため,処罰範囲が広がりすぎないよう,例外規定も整理されました。
 例えば,漫画の1コマ~数コマなど,軽微なダウンロード,二次創作・パロディーのダウンロード,権利者の利益を不当に害しない「特別な事情」がある場合,にあてはまる場合には,例外的に処罰対象とならないよう配慮されています。
 但し,これらも「例外規定」となるので,違法な著作物を入手することは避けましょう。
 この場合は,直接著作権侵害をしている著作物を送信する側よりは悪質性は低いので,正規版が有償で提供されている著作物の海賊版を反復・継続してダウンロードした場合,権利者が告訴すれば,2年以下の懲役・200万円以下の罰金として,刑事処罰される可能性があることになります。また,令和2年に新設された著作権侵害として,「リーチサイト規制」もあります。この点は,また次回にお話ししたいと思います。
岐阜県多治見市大日町21 大日ビル3号
多治見ききょう法律事務所 弁護士 木下貴子(岐阜県弁護士会)
台湾旅行
 コロナ前に企画していた台湾旅行にようやく行くことができました。
友人が屏東(ピンドン)市で日本料理店を経営しており、今回はその友人に同行する形での二人旅です。旅行中は日本料理店の店長(安花さん)にガイドをお願いして、一般的な団体ツアーでは経験できないような場所や、台湾人の普段の生活に触れることができました。
 高雄国際空港から屏東市にある友人の店(日式料理 井田屋)へ、旅行の前半は、台南市の各地を回りながら台中へ、後半は新幹線に乗って台北市へと移動する7泊の旅となりました。
 今回の旅行の目的は、日本統治時代の台湾を学ぶことです。八田與一氏の烏山頭(うさんとう)ダムや濱野彌四郎氏の水道博物館では、地元の小学生や修学旅行の中学生が、真剣にメモを取りながら先生の説明を受けている姿を見て、日台友好がしっかり受け継がれていることを体感しました。また、台北市の二二八国家紀念館では、当時の生々しい資料や記録を目にして、もし、台湾が今の香港のような政治情勢になれば、この紀念館も解体されるのだと思いながら、「日本が戦争に負けさえしなければ」と台湾の人々が語りかけているような気持になりました。
 来年は、台湾総選挙の年です。台湾有事のリスクを抱えるこの国へ、当たり前のように日本から普通に旅行に行ける時代が続きますようにと、祈りながら今回の旅行を終えました。
土地家屋調査士 奥村忠士
青 年 会 議 所 の 卒 業
 先日、長く所属した多治見青年会議所を卒業いたしました。起業家、シングルマザーで仕事も家庭もひとりでまわしている私が、理事長や日本青年会議所での役をやらせていただいたことで、「息子がJC(青年会議所)ばかりで仕事をしない」「父親はJCばかりで家にいなかった」「夫は毎日呑みに行っている」は、ただの本人の問題であって(それが許される環境もその人の強みです)JCの問題ではないことを証明した自負があります。
 さて、JCは自分の時間とお金と体力を使って「わざわざ」やるものです。身分や給与をモチベーションにすることができないからこそ、「どうしたら人に頑張ってもらえるか」が腕の見せ所。私がやってきたのは、「①安心して頑張れる環境をつくること」「②『あとちょっと頑張ろう』と思える理由をつくること」の2つです。
 私の特徴は、トップとは思えないほど細かく見ていること。誰かが頑張ってくれていることがあれば、遠方でも力の限り見に行きます。資料も何度でも細かいところまでチェックします。「放任すること」を「任せること」と勘違いしがちですが、そうではありません。「見てくれている」と思えばこそ、安心してチャレンジできますし、何か起こったときにこちらが迅速に対応することも本人を守ることもできます。それに、「もういいや」という気持ちが出たときに、「上がこれだけやっているのに、僕がここでやめてはいけない」とプレッシャーになります。そして「これだけ応援されているから、あとちょっとだけ頑張ろうかな」と思ってもらえます。その小さな積み重ねが、皆が自分の時間を使って自分の仕事をする組織につながりました。
 一介の起業家が貴重な経験をさせていただき、多くを学び、数えきれないほどの財産を得ることができました。私の10年のJC生活に関わってくださったすべての皆さんに感謝いたします。
エール行政書士事務所 行政書士 鈴木亜紀子

発行者
岐阜県多治見市大日町86番地
CPS総合法務事務所
株式会社CPS総研
東濃相続サポートセンター
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