| 楽しい近道 |
| 中学生の頃、テニスの腕を上げたいと思っていました。その時、発見したことがありました。それは、ハイレベルの選手と試合や練習をすれば自然と能力が上がるということでした。また、高校で成績が伸び悩んでいた時もこの戦術を採用しました。学年でトップクラスの生徒の友だちになって、その生活スタイルを共有し、成績アップを実現しました。 自分が目指していることを達成する、その近道は何なのか? 子どもの頃から、いつもこれを考えていました。結論としては、そのゴールをハイレベルで達成している人を師として同じ空気を吸うこと。これが一番の楽しい近道であることに至りました。 そして今も、「年上からは生き様を学べ、年下からは時代を学べ」の精神で、何人かの師から近道を示してもらっています。おもしろいことに、師の数は年上より年下のほうが多くなっています。また、外国人の師からも大いなる刺激をもらっています。 さて、50歳を過ぎてからの私の目指す人物像は? それは、論語にある「老者安之 朋友信之 少者懐之」です。これは孔子の理想とするもので、「老人からは安心して頼られ、友だちには信頼され、若い者からは慕われる」と解釈されています。 この言葉と出会ったときには、当たり前のことだろうとしか思いませんでした。しかし、この人物像を脳裏に留めておいたら、その円熟した穏やかな味わいを感じるようになってきました。そして、私の目指す人物像となっていきましたが、その実践が容易ではないこともわかってきました。 また、この3つを兼ね備えた人物には、なかなか巡り会えない事実にも直面しました。老人に安らぎを与える人はいます。友だちに信用されている人もいます。子どもが「おじちゃん」と言って懐に飛び込んでくる人もいます。しかし、この3つを兼ね備えた人物とは、なかなか出会えていません。 私が今、師として探し求めているのは、この3つを兼ね備えた素敵な人物です。こんな人物と接することができたら、ドジャースの大谷君と酒席を共にするレベルの感激です。皆様の周りで、このような人物を見つけたら是非ご紹介ください。 |
| CPS総合法務事務所 司法書士 加藤健治 |
| 弁護士の交渉術 2 |
| 今回も引き続き「弁護士の交渉術」について,お話します。 確かに弁護士は交渉が上手い,とも言えるのですが,一方で誤解されているかな,と思うこともあります。そんな中で,弁護士である私が思う「交渉」が得意な弁護士とは?をお話します♪ 2 交渉が得意な弁護士の見分け方 前回,弁護士は「論破する」ことに慣れてしまい,裁判所外の交渉場面でかえって,合意が難しくなることがある事をお伝えしました。調停などの裁判所の手続きを利用した方が,弁護士の「交渉力」を引き出せるとしても,できることなら,裁判所の手続きを利用せず解決したい,と思う方が多いと思います。私も,出来るならば,その方がいいと思っています。けれど,自分では上手く交渉する自信が無い・・・なので,弁護士に交渉してもらおう,と思われる方も多いです。しかし,前に述べたように,弁護士だからと言って,全員が一般の方に対する「交渉力」が高い,ということにはなりません。「交渉術」そのものは,弁護士全員が学んできたわけではないからです。裁判所を説得するために,筋道を立て,「論理的に」話す訓練は受けていますので,相手方に論破される,ということを回避することは可能でしょう。また,弁護士は,裁判の結果を予測することが出来るので,これを踏まえて相手方に譲歩を促せる,という能力もあると言えるでしょう。 けれど,想像して欲しいのですが・・・論理的に説明されたからと言って,あなたは心を動かされるでしょうか・・・?確かに言っていることは理屈が通っているし,「正しく」感じるけれど,でも納得いかない・・と思ったことはないでしょうか? きっとあると思います。私も,もちろんあります。 それでは,裁判所外でも「交渉」が得意な弁護士の特徴は何でしょうか? 私は,「論理的に話せる」ことだけでなく,感情を動かせる「話し方」ができるのか,ということが「交渉」で解決できる弁護士を見分けるための大切なポイントなのではないかな,と思います。それでは,感情も動かせる弁護士は,どのように見分けたらいいのでしょうか?次回に続きます!! |
| 岐阜県多治見市大日町21 大日ビル3号 多治見ききょう法律事務所 弁護士 木下貴子(岐阜県弁護士会) |
| 野球とベースボールの違い |
| アメリカ・メジャーリーグのワールドシリーズは、ロサンゼルス・ドジャースが大谷翔平、山本由伸、佐々木朗希選手の活躍もあり、2年連続優勝で幕を閉じました。 そこで今回は、日本の野球とアメリカのベースボールの違いをお話したいと思います。 ルールはほぼ同じ団体競技ではありますが、日本の野球は「和」を尊ぶ「チームのために勝つ」精神主義の世界です。これに対し、アメリカのベースボールは「個人の記録」を重んじる成果主義の文化です。 例えば、投手(ピッチャー)が苦境に立つと、監督はブルペン(控え投手の待機所)に「いつでも投げられる準備をしろ」と指示します。アメリカでは、準備をさせたら必ず使うという契約的意味をもち、もし使わなければ無駄にウォームアップをさせた身体的負担とリスペクトの欠如として、訴訟の対象にさえなります。 一方、日本では、準備をしたけど出番がないのはチームがうまくいっている証だとし、身体的負担すら美徳として捉えています。 そのような価値観の違いが、第3戦の延長18回に表れました。控え選手を使い果たしたドジャースが窮地に追い込まれた時、突然頼まれてもいないのに、山本由伸選手が、自らブルペンへ向かい準備を始めます。彼は2日前に9回完投で体はボロボロのはずです。結果的に出番はありませんでしたが、アメリカ中で話題になりました。成果主義のアメリカベースボールに、日本の「和」の野球が融合した瞬間でした。 驚くべきは、アメリカ人の約7割がこの行動を「自己犠牲の精神」として高く評価している事です。 スポーツもビジネスも、今や日本の価値観が世界で認められつつあります。そんな山本由伸選手に「働くことの美学」を感じました。 |
| 土地家屋調査士 奥村忠士 |
| 母の愚痴、娘の愚痴 |
| 子育てをしていると、ふとした瞬間に、自分の人生の“付箋”を回収するような出来事に出会うことがあります。 ある日、とても嫌なことがありました。私はスタバに行き、ひとりでケーキを食べてから自宅に帰りました。家に帰ると娘がソファで寝ていました。そのとき、ふと昔のことを思い出しました。 私は子どものころ、パートから帰ってきた母の愚痴を毎日のように聞いていました。当時はそれが当たり前だと思っていたので、ただただ毎日聞いていました。大きくなってからは「この話はいつになったら終わるのだろう」「早く自室に行って勉強したいな」と思うこともあったものの、母が話し終わるまで座っていました。母の中では、姉は「よく話す子」で私は「話さない静かな子」だったので、「愚痴を聞いてもらっている」というより、ただ私が静かにそこにいるので話していただけだったかもしれません。 そして、今・・・嫌なことがあって自分で自分の機嫌をとってから帰宅した私が目にしたのは、随分とマイペースにソファで眠る娘。なんだか私はほっとしました。「ああ、この子は私の愚痴を聞かなくていいんだ」そう思ったとき、ようやく「私は子どものころ、母の愚痴を聞くのが嫌だったのだ」と気づきました。さらに言えば、「嫌だと思ってもよかったのだ」と。自分で過去の自分を抱きしめてあげるような感覚でした。 もちろん、娘が私に愚痴を言うことは多々あります。娘が中学生のころは、袋いっぱいのお菓子を買って帰って「どうぞ!今から盛大に愚痴ってくれ」とやったこともあります。離れて暮らす今でも、娘はたまに電話をかけてきては愚痴をこぼしてきます。愚痴を言える相手がいること、受け止めてくれる相手がいることは幸せなことだと思います。ただ、やはり親は親、子は子。役割が異なります。母の愚痴と娘の愚痴は違うものなのでしょう。 |
| エール行政書士事務所 行政書士 鈴木亜紀子 |
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