| ミャンマーからの留学生 |
| 5月某日、多治見駅改札口にてミャンマー人のSさんと待ち合わせ。来日して1年2ケ月、関市にある中部学院大学で社会福祉を学ぶ留学生です。彼女は、ロータリークラブの奨学金を受け取るために、毎月多治見に来て例会に出席してもらうことになっています。 今回は初回ということで、私が多治見駅から多治見市産業文化センターまで、徒歩での道案内をしました。ミャンマーの大学では英語を専攻していましたが、自分の祖父の介護経験をきっかけに中退して、日本に社会福祉を学びに来たとのこと。高齢化社会の先進国である日本の介護ノウハウを是非とも学びたいと、元気に語ってくれました。 2021年2月にクーデターが起こり内戦状態にあるミャンマーです。留学するためのお金について尋ねてみました。お金については、介護施設をいくつも運営する日本の会社が、航空券、アパート費用、そして生活費の支援をしてくれているようでした。その代わり、卒業後5年間は、その会社で働く契約をしているとのことでした。 外国人労働者なしでは成り立たたないというのが現在の日本経済です。Sさんのような、日本語のできる真面目な外国人は大歓迎です。しかし、いつも同時に想起することは働かなくなった日本人のことです。 2023年の内閣府の発表によると、全国で約146万人が引きこもりとのことです。日本の15歳~64歳の人口の約2%(50人に1人)に相当する数です。労働規制、パワハラ、セクハラなどの対応などで、労働環境は改善されているはずなのに、これは一体どうしてでしょうか?また、日本人は1人当たりGDPで台湾、韓国に抜かれ、どんどん貧しくなっています。しかし、「昔のように、みんなでもっと働こうよ。」という声が大きくならないのはなぜでしょうか?流行りのAIに尋ねてみると、多くの複雑な要因が出てきましたが、納得できるものではありませんでした。 内戦状態のミャンマーから来たSさんは、向上心も強く応援したくなる学生です。日本の生活もエンジョイしてもらいたいと思います。しかし、同時に貧困家庭ゆえ、落ち着いて勉学に取り組めないでいる、日本の学生たちの支援強化のことも思わずにはいられません。 |
| CPS総合法務事務所 司法書士 加藤健治 |
| 弁護士の交渉術 8 |
| 今回も「続!弁護士の交渉術」というテーマで,お話します。弁護士である私がさらに「交渉」について興味をもって読んだ本,世界中のベストセラーでもある「ハーバード流交渉術」「新ハーバード流交渉術」から「イエスを言わせる方法」「交渉のコツ」について実践できると感じたことをお伝えします!前回お伝えしたとおり,著者は,「駆け引き型交渉」ではなく,本来目指すべきは,「原則立脚型交渉」と言います。 「原則立脚型交渉」のポイントは4つ。 ① 人・・人と問題を分離せよ ② 利害・・立場でなく利害に焦点を合わせよ ③ 選択肢・・行動について決定する前に多くの可能性を考え出せ ④ 基準・・基準はあくまでも客観的基準によるべきことを強調せよ 細かい説明は書ききれないので,その中で,今回は④を紹介します。 頑固を貫き,妥協しない人が得をするということでは,妥協させられた者は不本意な結果と感じる。そうではなくて,「市場価格,専門家の意見,慣習,法律」といった公平な基準によって結論を出す,という考え方が大切。そうすると,当事者が勝手に自分はこうしたいとか,したくないとかいうのではなく,一方が他方に屈するということがなくてすむ。 勢いだけで相手を自分の言いなりにさせるのは難しいでしょうし,もし,そうさせたとしても,あとで言いなりにされたという屈辱感から不満が残って,紛争が再発しかねません。 しかし,双方が納得できる「公平の基準」を見つけ,これに基づいて解決していくとしたら,解決までの道のりも早そうですし,解決後の不満も減りそうです。 この「公平の基準」に基づいて交渉するから「原則立脚型交渉」となるのかな,と思います。「異なる」立場を基準にするのではなく,「共通する」原則に基づいて,交渉する。 前回の事例だと,この大きさ,この甘さ,このくらいの傷があるリンゴなら通常「市場価格」ではどれくらいか,ということに基づいて決めていく,というイメージでしょうか。 これは,場面によって実は弁護士が得意な「交渉」かも!また,次回に続きます♪ |
| 岐阜県多治見市大日町21 大日ビル3号 多治見ききょう法律事務所 弁護士 木下貴子(岐阜県弁護士会) |
| ブルーカラーの時代 |
| 先週、境界立会いがありました。その土地では、隣地同士が境界沿いに側溝を設けて利用していました。しかし事前に測量したところ、その側溝が実際の境界とは違う位置に設置されていることが判明しました。こうしたケースは珍しくありませんが、たいてい揉めます。場合によっては「境界が決まらないまま終了」ということもあり、その場合は筆界特定制度や境界確定訴訟に委ねるしかありません。決着しなければ、問題は次の世代へ持ち越されます。この手の立会いは毎回、前日から胃が痛くなり、結局寝不足になります。 今回は、所有者が世代交代していたこともあり、「先代同士が測量もせずに、お互い何となく側溝を設置したのでしょう」と双方が理解を示し、円満に話し合いで解決することができました。 立会い終了後の雑談で、地主さんから「土地家屋調査士の仕事は大変だけど、AIに置き換わることはないですね」と言われました。今、私たち測量業界は深刻な人手不足です。建設業界全体でも、外国人技能実習生に頼っている現状があります。AIや最新機器の普及で、測量作業そのものは以前よりかなり楽になりました。もっとも、そのためには高額な設備投資が必要ですが。しかし、最後に必要なのは、人と人が向き合い、話し合い、合意することです。そこまでは、まだAIにはできません。これからAIによってホワイトカラーの仕事が大きく変わっていく中で、優秀な人材が私たちのようなブルーカラーの世界にも入ってきてくれることを期待しています。実は私自身、20代の頃、泥だらけの作業服で仕事をしていた時、「スーツを着て働くホワイトカラー」に憧れた時期がありました。ネクタイを締め、中央線で丸の内まで通勤し、営業職に就いたことがあります。しかし現実は厳しく、週一休みで一日十五時間労働。心も身体も折れてしまい、挫折しました。だからこそ今は、週三日休みで残業なし。それでもホワイトカラーに負けない賃金を払える会社を作りたいと本気で思っています。ブルーカラーの価値が、これからもっと見直される時代が来るのかもしれません。 |
| 土地家屋調査士 奥村忠士 |
| 知らない誰かの善意に感謝 |
| このゴールデンウイーク、富山で寮生活を送る16歳の娘は、茨城の姉のところへ遊びに出かけました。 この日はあいにくの荒天。富山から東京に出たところまでは順調だったものの、そこから先の常磐線が大幅に乱れ、30分遅れで出発した電車は途中駅で止まったまま、2時間以上動かなかったそうです。最終的には深夜、運転を見合わせている駅まで姉が車で迎えに来てくれ、予定より4時間も長い道のりとなりました。 そもそも我が家は「口があるのだから行けるでしょ。ましてスマホだって持っているのだから」という方針で、娘は中学生のころから多治見から茨城まで一人で行き来してきました。予定外のことが起きても、日本語が通じる日本国内であれば「あの子は自分で解決する」と思えるので、子どもひとりで遠出をさせていてもこちらは落ち着いたものです。 思春期になってから感情の振れ幅が大きく、特にこの1年は心身の不調を訴えることが多かった娘。体調不良や陰鬱な感情になっていないといいなと思っていましたが、車内で隣に座ったおばさまが良い方だったようで、持っているお菓子を交換したりおしゃべりをしたりして過ごしたようです。姉と合流したときには、「切符の払い戻しができるか聞いてくる」と頼もしい様子まで見せ、姉には「楽しかった!」とそこまでの道のりについて、たくさん話して聞かせたようです。 娘が無事に目的地にたどり着けることは確信していましたが、元気に楽しく行けたのは、隣のおばさまのおかげです。娘は、私の知らないところで私の知らない人の善意に支えられています。これまでの通信でも語ってきましたが、自分ひとりで娘を育ててきたわけではなく、たくさんの人の温かさによって娘は育ってきました。そして娘と離れて暮らすようになってからは、さらに私の知らないところで、名前も知らない誰かの善意に娘が助けられているのだろうと考えるようになりました。今回の出来事で、それを再確認しました。 |
| エール行政書士事務所 行政書士 鈴木亜紀子 |
発行者
岐阜県多治見市滝呂町10丁目43番地の6
CPS総合法務事務所
株式会社CPS総研
東濃相続サポートセンター
TEL 0572-25-4102