2026年9月15日発行 第282号

好奇心
  65歳を過ぎ、サラリーマンだった同級生の多くが仕事の第一線から外れるか、無職となっています。今までやりたくてもできなかった趣味などに打ち込んでいる人は、とても幸せそうです。一方、仕事一筋で生きてきて、特別やりたいことがないという人は、元気がなくて老け込んでいるような気がします。
私は、有難いことに定年のない仕事をしていますから、老後の生活を想像する時間はほとんどありませんでした。仕事を通して社会と関わり、次世代に恩送りをすることを目標とする現在の生活はとても幸せです。そして、できるだけこれを長く続けていきたいと思っています。
 そのためには、元気に長生きするという条件を整えることが必須となります。その秘訣として特に実感しているのは、「好奇心を強く持ち続ける」ということです。これは、TYKの牛込進会長、バローホールディングスの田代正美会長、そして95歳になる私の父親など、元気な先輩方から学んだ秘訣です。
 好奇心が強ければ、新しい出来事や知識に関心を持ち続けることができて、認知症の予防効果が期待できそうです。また、いろいろな出来事や人物と関わっていくことから、健康維持の大敵である孤独感を防ぐこともできます。さらに、ワクワクする気持ちはドーパミンなどの分泌を促して活力をもたらしてくれるようです。
 私は食べても太ることができず、身体が頑強といえるタイプではありません。しかし、好奇心は子どもの頃から強いので、好奇心のもたらす健康効果にはとても期待しています。だから、知りたいと思ったことは、できるかぎり速やかに行動、調査をして好奇心の充足が維持できるようにしています。
 先日、オンラインの某研究会で高知市の中堅病院の院長と知り合いました。病を治すだけでなく、真に健康な生き方を追究する立派なお医者さんでした。好奇心が発動して、1ケ月も経たぬうちに彼と面会。400人以上を看取ったという彼も、元気に長生きする秘訣は好奇心にあると言われ、この確信を深めました。
CPS総合法務事務所 司法書士 加藤健治
弁護士の交渉術 11
 今回も「続!弁護士の交渉術」というテーマで,お話します。弁護士である私がさらに「交渉」について興味をもって読んだ本,世界中のベストセラーでもある「ハーバード流交渉術」「新ハーバード流交渉術」から「イエスを言わせる方法」「交渉のコツ」について実践できると感じたことをお伝えします!今回は3つ目のポイント「5つの核心的な欲求が感情の源」についてお伝えします。世界中でベストセラーになった「ハーバード流交渉術」。しかし,この本の批判の一つに「交渉でしばしば問題になる感情の問題について詳しく触れていない」という点があったとのこと。この点をカバーしてるのが「新ハーバード流交渉術」。そのため,本書は,ハーバード・ネゴシエーション・プロジェクトの責任者でウィリストン法学名誉教授だけでなく,共著者に臨床心理学博士であり「交渉」の心理学を専門とする著者が共著しています。
 著者によると,良くも悪くも,「交渉」では5つの核心的な欲求が原因で交渉中に多くの感情が生じる,という。
 それは,① 価値理解② つながり③ 自律性④ ステータス⑤ 役割とのこと。
 ここでは,④ステータスを紹介します。あるベテラン看護師と若い医師の会話(概略)。
 看護師「真夜中に異常な心音に気がつきました。集中治療室に移すことを,お考えいただけませんか?」
 医師「患者の話では,朝は気分が良くなっている。ちょっと心音が乱れただけでは,あそこに送り込む理由にはならないよ‥」
 看護師「しかし先生,ある程度の経過を見て判断しないと‥」
 医師「私が患者を調べたし,診断もした。治療計画も決めたんだ・・いいからさっさと手続き書類を終わらせろ」
 看護師は口をつぐんだ。その後真夜中に患者は胸にひどい痛みを感じ,心停止に陥った‥
 なぜ,こんな事になってしまったのか?どうすれば良かったのか?④ ステータスがどう関係しているのか?是非是非想像してみてくださいませ!また,次回に続きます
岐阜県多治見市大日町21 大日ビル3号
多治見ききょう法律事務所 弁護士 木下貴子(岐阜県弁護士会)
僕が宇宙人
  高校を卒業して社会人になった頃、私は年上の人たちからよく宇宙人と呼ばれていました。考えていることが分からない、常識が通じない、何をするか予想がつかない、おそらくそんな意味だったのでしょう。叱られたり、怒られたりしながら世間の常識を学んでいました。
 先日、ある人から面白い話を聞きました。「10歳違えば外国人、20歳違えば宇宙人」だそうです。なるほど!
 10年、20年と時代が違えば、見てきたものも、当たり前だと思うことも違います。話が噛み合わなくても不思議ではないですからね。
 私も18歳で社会に出てから40年、気がつけば58歳です。最近、若い人たちの仕事ぶりを見ていると、時々ハラハラすることがあります。「私ならそんな言い方はしない、もう少し違う進め方をする。」ところが、黙って見ていると、ちゃんと話はまとまっているし、それどころか、私がやるよりもうまくいっているのではないかと思うことさえあります。
 そこで、ふと考えました。若い人たちが、私には理解できないやり方をしているのではなく、もしかすると、そのやり方を理解できていないのは私の方なのではないかと。
 世の中は少しずつ変化しながら、言葉も仕事の進め方も、人との距離の取り方も変わってきています。そして、その時代の真ん中にいる人たちにとっては、それが普通なのでしょう。
 18歳の頃、私は宇宙人と呼ばれていました。そして気がつけば58歳、どうやら今度は、本当に私が宇宙人になったようです。しばらくは、この星の人たちが何をするのか、余計な口を出さずに、少し離れたところから眺めてみようと思います
土地家屋調査士 奥村忠士
私たちの生活を守ってくれている人
  近年は豪雨災害が各地で目立つようになりました。私の住む岐阜県多治見市は比較的災害が少なく、ニュースで見るような光景を現実に目にすることはないだろうと思っておりました。しかし、9月8日の豪雨では、自宅近くの道路で膝まで水に浸かりながら歩いている方を見かけることとなりました。被害に遭われた方には心よりお見舞い申し上げますとともに、一日も早く穏やかな生活に戻られますことをお祈りいたします。
 さて、その豪雨の日、私はたまたま県の機関である土木事務所におりました。道路を管轄する係は非常に緊迫した様子で、30分ほどの間は常に電話が鳴り響いていました。「〇〇建設さんより、△△アンダーパスの通行止め完了の報告です」「○○組の○○さんから、△△アンダーパスは10cmまで通行可能なところ、現在水位8cmとの連絡です」といった情報が次々と共有されていきます。電話の主である建設業者さんの多くは私もよく知る方々であり、その顔を思い浮かべながら、彼らの使命感に思いを馳せ、頭の下がる思いでした。
 私が「大雨の中、出るのが嫌だなあ」「娘の送迎をどうしようかしら」などと自分や家族のことを考えているそのとき、土木系の建設業者さんたちは、大雨だからこそ現場に向かい、退勤しようとしていた時間であっても飛び出していきます。家族もいらっしゃるでしょうに、地域の公共のために動いてくださっています。豪雨のときだけではありません。雪の降る寒い夜も、私が温かい布団で眠っている間に動いてくださっている建設業者さんのおかげで、私たちは翌朝通勤・通学することができます。本当にありがたいことです。
 どれほどAIが進化し、株価が盛り上がったとしても、地域に良い建設業者さんや運送業者さんが存在しなければ、私たちの生活は成り立ちません。弊所の取り扱い業務が建設業者さんや運送業者さんのサポートとなったのは成り行きに過ぎませんが、やはり彼らが元気に事業を続けていけるような仕事をしていきたい——そう襟を正した一日でした
エール行政書士事務所 行政書士 鈴木亜紀子

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